伝統仏壇選びのポイント
お仏壇のご購入をお考えの方に
日本には古くから「お仏壇に故人をお祀りし、朝夕に祈り、生活の中に身近に感じながら暮らす」という文化があります。
またそれ故、仏壇は、家の権威の象徴ともなり、日本独特の美意識を結集させた美術工芸品のような美しいものも誕生いたしました。
こういったことから、大切な方を亡くされ、お仏壇を購入する場合には、品質が確かで、家や故人の好みに合った物を、お求めになりたいと考えるのが当然でしょう。
しかし、お仏壇売り場には、素人目には他の仏壇と変わらなく見えるものが、「激安」「お買い得商品」として格安の値段だったりします。電化製品なら、性能の違いを容易に判断できますが、お仏壇ではなかなか難しいことですよね。
いったい”適正価格はいくらなのか”と不安になられた方も多いのではないでしょうか。
お仏壇の価格を決めるのは、店・監修者・職人などのブランド性・デザイン性などの価値を除き、材料となる木の種類と使用量といえると思います。
同 じ木材でも良いものとそうでないものがありますから、一概には言えませんが、銘木と呼ばれる黒檀や紫檀、桑、ウォールナットなどの木材であれば、一般的に高額になります。
しかし木材は、木肌がどんなに美しい銘木でも、天然木である以上、板に反りや縮みなどがあり、繊細さと精巧さが求められる仏壇や家具には、本来難しい素材といえます。
そこで考えられたのが、芯材には反りや縮みが少ない合板(天然木化粧合板)を用いるという方法です。下の一覧表に加工技術を上げましたが、一般的に下に行くほど、高度な加工技術や大量の銘木が必要となるため、高額になります。 しかし、素人目には「貼」と「練」の区別はつきにくいものですし、これは私の経験からですが、仏壇の販売員でもこのような事を理解して価格の説明をできる人は多くありません。
仏壇を巡るトラブルの多くは、このような加工方法とその特徴を明らかにしていない点から起こっているといえるでしょう。
これらの加工技術はそれぞれに特徴があります。 例えば、仏壇に傷が付いたとき、「貼」の場合は地板がすぐに露見してしまいますが、「練」はある程度の傷なら同種の板が見えるだけです。一般に最高級品といわれる「総無垢」は、「年月と共に味わいも増す」と言われますが、その反面、長い年月の間に、反りや縮みが出、扉がうまく閉まらない等のトラブルが起こる場合もあるのです。
高価な品には高価な品のよさがありますが、以上のような理由から価格が安いからといって、粗悪品というわけではありません。大切な事は、一生のうちで、あまり買い換える事のない仏壇ですので、愛着の持てるものを探し、品質を理解し、その特徴・価格に納得して購入する事ではないでしょうか。
| 着色 | 木に直接着色したもの。 | |
|---|---|---|
| 印刷 | 木目を印刷したシートや紙を貼り付けたもの。 | |
| 転写 | 木地に木目を直接印刷したもの。 | |
| 貼 | 芯材に厚さ0.2ミリくらいの天然の突板を貼り付けしたもの。現在、日常家具の多くがこの方法によって作られている。※ 突板・・・木材を薄く削りだしたもの | |
| 練 (ねり) |
6ミリくらいの天然木の無垢材を貼り付けたもの。貼り付ける箇所により、軸練・前練・二方練・四方練と呼ばれる。※ 絵は二方練 | |
| 総無垢 | すべて無垢材の一枚板で作られたもの。 |
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